円錐角膜

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円錐角膜とは

円錐角膜とは、角膜が円錐状に突出し変形していることをいいます。その多くは発育が盛んな思春期に発症し、近視や不正乱視などの原因となり、視力低下に繋がります。円錐角膜の視力矯正は大変難しく、メガネやソフトコンタクトレンズでは満足のいく視力がなかなか得られません。矯正方法のひとつとして、ハードコンタクトレンズが有用とされていますが、標準のハードコンタクトレンズでは、長時間使えない方が多いようです。円錐角膜や強度乱視などは、標準のハードコンタクトレンズでは、満足できない方が多いので、その方の目の状態に合わせたカスタムハードコンタクトレンズが必要です。このような特殊レンズを調整するには、豊富なハードコンタクトレンズの臨床経験のある眼科専門医に相談するようにして下さい。

円錐角膜の初期の自覚症状は視力の低下だけです。見づらく感じたらご相談を。なお、円錐角膜用コンタクトレンズの処方は完全予約制となっております。

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円錐角膜の原因

現在様々な研究が行われておりますが、円錐角膜の原因はまだわかっておりません。一般的には遺伝性の病気ではないと考えられていますが、家族性の場合も少なからずあります。
また、アトピー性皮膚炎を合併していることも多く、眼をこする事が悪化の要因となるといわれており、角膜が突出しやすい遺伝的素因に環境要因がプラスされて発症すると考えられています。

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円錐角膜の症状

円錐角膜の初期は、眩しさや光に過敏になるなど見え方に軽い変化がおこるだけです。遠方の視力低下があるものの、眼鏡で十分に視力が出るので、近視や乱視の人とあまり変わりません。ところが突出が進行してくると、眼鏡やソフトコンタクトレンズでは十分な視力が得られず、ハードコンタクトレンズでないと視力矯正ができなくなってきます。また角膜に濁りが生じると見え方にゆがみが生じます。その後さらに突出してくるとコンタクトレンズも装用できなくなり、強い視力低下を起こします。
多くの場合は10代後半~20代前半にかけて発症し、その後10年~20年は比較的ゆっくりと進行していきます。そしてその後進行が停止します。角膜の内面にある弾性繊維の膜に小さい裂け目が生じ、角膜が著しくはれることがあります。この時は、肉眼でも角膜の中央が白くにごっているのがわかるようになり、視力はさらに低下します。
初期の段階では角膜形状の変化は機械を使用して測定しなければ分かりません。特に若い頃は、見えにくさを感じたら定期的に検診を受けられることをおすすめします。

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円錐角膜のトラブル

円錐角膜で角膜の突出が進行してくると眼鏡では視力矯正できません。
矯正方法のひとつであるハードコンタクトレンズも「矯正視力がでない」、「長時間装用できない」、「痛い」、「充血」、「異物感」、「くもる」、「痒み」などトラブルが発生します。
また、最近ではレーシックなどの屈折矯正手術を受けた事で起こる「角膜拡張症」という合併症が問題となっています。
現在の屈折矯正手術の多くは角膜を削って薄くします。そうすると、薄くなった角膜に眼内の圧力がかかり角膜が突出して視力低下が起こります。一度削ってしまった角膜を元に戻すことは出来ませんので、手術で進行を抑えるしかありません。
これらの手術費用は高額(数十万円)であり、見合った効果が出ない事や逆に悪化する事もあるようですので、臨床経験の豊富な担当医師とよく相談したうえで決断される方が良いでしょう。

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ハードコンタクトレンズによる対処法

円錐角膜に伴う視力矯正はハードコンタクトレンズで行います。軽度の場合を除き眼鏡、ソフトコンタクトレンズでは矯正は不可能です。
一般のハードコンタクトレンズでは装用感が悪く、長時間使用ができなかったり、角膜頂点のこすれによる傷・瘢痕が発生することがあります。当院では、フォトケラトスコープで緻密な角膜データを計測し、臨床経験が豊富で熟練の技術を持つ眼科専門医のもと、安全かつ快適にお使いできるカスタムハードコンタクトレンズを処方しています。
ただし、円錐角膜の場合1度の処方で決定することはほとんどありません。なぜなら患者様に、より一層快適な装着状態にするための調整が必要であるからです。角膜の形だけでなく、涙液やまぶたの状態すべてが装着感や見え方に影響しますので、それを見極める高い技術が非常に大切です。

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円錐角膜の治療法

円錐角膜の軽症・中等症ではハードコンタクトレンズを装用することによって、ある程度の視力が得られます。また、ハードコンタクトレンズを装用することによって、円錐角膜の進行が少し抑制される効果もあります。
円錐角膜用のハードコンタクトレンズを使用しても異物感が強く、長時間使用できない場合「ピギーバック法」があります。これは、まずソフトコンタクトレンズを装着し、その上にハードコンタクトレンズを装着するという2枚重ねの方法です。ソフトコンタクトレンズがクッションの役割を果たし異物感が軽減されます。ただし、異物感が軽減されるためハードコンタクトレンズが外れた場合に気が付きにくいという欠点があります。
コンタクトレンズをしてもすぐ脱落したり、異物感が強いなどトラブルが多くて装用が継続できない場合は、手術という選択肢があります。

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円錐角膜手術

円錐角膜では、突出した角膜の厚みが均等でない為、角膜を削る屈折矯正手術のようなレーザー手術は受けられません。

手術の方法としては「角膜移植」「クロスリンキング」「角膜リング」などがあります。

「角膜移植」は角膜を提供するドナーが少なく、登録の順番がまわってきても相性がマッチングしないなどで長期間待機しなくてはならない場合があります。角膜を海外から自費で用意した場合は別途金額が必要となります。一部の人には移植後の角膜がさらに不正となり角膜移植術後用の特殊HCLが必要になったり、角膜移植を受けたからといって全く正常な角膜に戻る訳ではありません。

「クロスリンキング」は角膜にビタミンB2を点眼しながら紫外線を照射し、角膜に含まれるコラーゲン繊維を固くすることによって角膜の突出の進行を抑える方法です。角膜が固くなることにより視力が上がりにくくなる事があります。
また、歴史が浅いため術後長期間の経過を見た症例が少ないので、紫外線照射による将来の他組織への影響が懸念されています。

「角膜リング」は角膜にトンネルを開け、骨組みとなるように2本の円弧状のリングを通して角膜の形を整える方法です。
こちらはもともとある角膜形状を整えるため、効果が出るまでに数ヶ月を要します。また劇的に視力が回復するというものではなく、角膜の状態によりますが、コンタクトレンズや眼鏡を使用して矯正視力が上がりやすくするというものです。
クロスリンキングと角膜リングを合わせて行うことがあります。

医院によって異なりますが、クロスリンキングと角膜リングの手術費用は実費となるため高額(数十万円)であり、見合った効果が出ないもしくは悪化する事も報告されています。

事前に医師からメリットだけでなく、デメリットの説明も聞き、よく相談したうえで判断することが必要でしょう。

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