眼の病気コラム

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2016.12.25

円錐角膜

円錐角膜とは、一般に思春期頃に発病し、25歳頃まで徐々に角膜が変形突出していく病気である。眼鏡では矯正視力が十分上がらないのでコンタクトレンズ(特にハードレンズ)を使っていくのがファーストチョイスの矯正治療であるのだが、最近の傾向として円錐角膜の患者さんが不十分な矯正しかされず、本人も我慢しているようなケースにお目にかかる。とくに軽い場合は使い捨てなどのコンタクトレンズが簡単に処方されていることが多く、本人も「これ以上、見えるようにはならないのだろう」と諦めていたり、最初に入れられたハードレンズが痛かったものだからそれに対する恐怖心からか、ハードレンズによる矯正をためらう人が見られる。何例か挙げてみよう。

 

以前、27歳の若者が受診した。昔ソフトレンズを使っていて途中から見えなくなったので使用を中止していた。しかし裸眼でもメガネでも視力がでないので当院を受診したのである。「これまでに円錐角膜という診断を受けたことがありますか?」という問いに、「コンタクトを某量販店付属の眼科に行ったところ、あなたは乱視が強いのでこれ以上視力が上がりません。」ただそれだけしか言われなかったそうです。これまでもいくつかのコンタクトレンズ屋さんの付属の眼科にかかったようだが、一度もそのような病名を言われなかったとか。あるところではハードを入れられたが痛いのですぐに中止していた。少しでも早く診断を受け、きちんとハードレンズを使うことができたらこの若者の人生も変わったかもしれません。

 

次は10数年の間ソフトレンズ・使い捨てレンズを使い続けていたAさん。これまでと同じように簡単な形だけのチェックをしてもらい量販店でレンズを購入したが、念のために他のところで視力を測り、そこで殆ど見えていないことに気付かされる。乱視用の使い捨てレンズなのに視力が上がっていない。そこで10数年ぶりに眼科専門医のところを訪れ、ここで初めて円錐角膜という診断を受けたのだ。今の視力は左右共0.3くらいで運転免許の更新などできるはずもないので改めてハードレンズをすることにした。当院を紹介され、円錐角膜用の特殊レンズを使い、0.9以上の視力を確保でき、本人も非常に喜ばれたのだが、この長い間、十分な視力がないまま過ごされたことは本人が知らなかったとはいえ、医師によって早く見つけられねばならない気の毒な症例であった。

 

33歳の男性  10年前にソフトレンズの経験あるも視力不良のため中止。その後放置。当時ハードレンズも試みたがあまりにも異物感が強く断念していた。右眼は、なんと8ジオプトリーもの乱視。左眼は5ジオプトリーの乱視である。ソフトレンズでは全く矯正できない。通常のハードコンタクトではレンズを弾き飛ばし、痛くて入れられないので特殊加工のハードコンタクトレンズにてテスト。幸いなことに2枚目のテストレンズで乱視が殆ど矯正でき、右眼の視力も1.0近くまで視力を出すことに成功した。本人の言では、異物感も以前テスト装用したレンズと全く異なり、非常に少ないとのことで喜んでくれた。ハードコンタクトは最初にあわせる技術に長けていない人にかかるともう二度と使いたくないような印象をもたれてしまう。せっかく視力がよく出るハードレンズがあるにもかかわらず断念して敢えて見にくいソフトレンズを使っている人が多く見られる。

 

ハードレンズの最大の特徴は、レンズの設計を一人ひとりの眼に合わせることができるということであるが、処方経験の浅い人が無理にレンズに眼を合わせようとすると必ず痛くなって失敗する。通常の球面ハードコンタクトでは限界があるのだ。円錐角膜の形はさまざまなので、選択するレンズの答えは一つだとは限らない。眼の状態に合わせて、いろいろカスタマイズすることにより、痛くないハードレンズが作られるのである。強度の円錐角膜でも対応できることもある。
最近ではレーシックなどレーザーを使用した近視矯正手術後に円錐角膜を発症する事が問題視されています。レーザーで削られ薄くなった角膜の中心が眼圧によって突出してくるのだ。もちろん削った角膜は元に戻せないため、角膜を硬くする「クロスリンキング」や角膜にリングを挿入し突っ張る「角膜リング」などの対処法が出てきているが、根本的な解決方法には至っていない。レーザー手術後の角膜に合わせる事ができるコンタクトレンズの種類は限られており、処方には卓越した技術と経験が必要である。

 

覚えておいていただきたいのは、円錐や強度乱視用の特別仕様のハードレンズであれば、かなりの重症な場合でも入れられるようになるという事。簡単に諦めずに、すぐに手術に走らないで、まずはカスタマイズされたレンズを試されるようおすすめします。

 

医師として、多くの人の見えていない時間が少しでも短くなるようにコンタクトレンズを入れられるようにする責任があると考えています。

 

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2016.12.15

ドライアイ

涙は「角膜に栄養や酸素を届ける」「乾燥防止」「瞳をきれいなレンズに保つ」「殺菌」など目にとって非常に重要な役割を担っています。この大切な涙をまばたきがワイパーのように瞳全体に行き渡らせるのです。
ドライアイとは目を守るために必要な涙が不足したり、涙の質のバランスが崩れることによって、瞳の表面に十分な涙が行き渡らなくなり炎症を起こす病気です。涙ののりや行きわたりが悪い部分はドライスポットと呼ばれます。ドライアイの程度によっては角膜表面がデコボコになり視力障害を起こす事もあります。
ドライアイの原因は「パソコン類の使用」「乾燥した部屋、エアコンなど」「レーシックなどの屈折矯正手術後」「コンタクトレンズの使用」「加齢」「不規則な生活」など様々です。

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↑黒く見える所は涙ののりが悪いドライスポット

今では仕事や日常生活に欠かせないパソコンやスマートフォン。これらの作業に伴い起こる症状を「VDT症候群」と言います。このパソコンやスマートフォンなど一般的に近いといわれる距離(35cm)を見る時、まばたきの回数が半分以下に激減します。まばたきをしない間、角膜の表面はどんどん乾燥してゆきます。室内であればエアコンの風が加わり、より乾燥しやすくなります。コンタクトレンズを使用している人は更に過酷な状態になります。このような悪循環が近年の生活環境では当たり前になっているのです。
まぶたの裏にある、涙に油分を供給する器官「マイボーム腺」。ここが汚れなどによって塞がってしまい涙の質のバランスが崩れます。油分が減少すると涙が蒸発しやすくなり、涙の量は十分なのに乾燥するといった症状が起こります。女性ではメイクがまぶたの裏に付着する事例が多く見られます。対策としては普段からしっかりと洗浄し、清潔に保っておく事です。
夜更かしなどによっても涙の質のバランスが崩れる事がありますので生活習慣の改善が必要な場合もあります。
レーシックなどの手術ではレーザーを当てた後に角膜をかぶせるため、フラップ上にカットしますが、この時に乾燥をキャッチする角膜の知覚神経がカットされてしまうため角膜が乾燥しても涙を出す指示が出なくなってしまうのです。知覚神経が回復するまで1年ほどかかりますが、元通りに回復しない場合があるため注意が必要です。

コンタクトレンズの使用者はソフトコンタクトレンズとハードコンタクトレンズに分かれます。
まず、ソフトコンタクトレンズ(特にカラーコンタクトレンズ)の方が重症化しやすい傾向があります。ソフトコンタクトレンズは素材が水分を含んでいるため、乾燥してくると涙を吸収し潤いを維持しようとします。吸収する涙が不足するとレンズは乾燥し縮んで硬くなるため、異物感や張り付きを感じやすくなり、広い範囲で角膜を傷付ける事があります。また、レンズが黒目よりも大きいため、レンズが乾燥すると角膜は酸欠になり、角膜に酸素や栄養分を届ける事が困難になり、これを補うように黒目に血管が伸びてきます。これを「角膜血管新生」と言いますが、進行すると角膜が白濁し重度になると視覚障害や失明の危険性があります。他にも、酸欠状態で代謝が悪くなると角膜に水分が溜まり、角膜がむくみ「角膜浮腫」という状態になり、激しい痛み・視力障害や眩しさを伴います。多くが「角膜上皮剥離」を発症します。
ハードコンタクトレンズは水分を含んでいないため涙を吸収することはありません。通常はレンズが涙のクッションの上を滑っているような状態です。しかし、コンタクトレンズはあくまでも異物であるため、適切な処方がなされていないと異物感が強くなったり、涙の循環がうまくできないなどトラブルの原因となります。これは経験が豊富で信頼のおける眼科専門医の処方を受けると改善します。
眼が乾燥するからといって目薬を多用する事も注意が必要です。目薬に含まれている成分によって中毒症状が起こり眼を傷付ける原因となることがあります。

乾燥する環境では眼鏡に切り替えるなどの対策が有効ですが、眼の状態を正確に判断するためには自己判断は避け、眼科専門医による適切な処置を受けるようにしましょう。

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↑結膜(白目)と角膜に炎症が見られる

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↑角膜が剥離を起こした状態。

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↑血管が角膜に侵入している状態。

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2016.12.07

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宜しくお願い致します。

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